あっちゃんです。

最近、世間一般で知られている手法の勝率は実際はどんなものかと思い記事にしてみたっす!

今回は窓埋め手法を徹底的に分析していこうと思ってるっす!

窓埋め手法【ギャップトレード】

為替市場が終わった週末にニュースなどの材料で金曜の終値と月曜の始値との間に空間が出来てしまうことがあります。市場の動きとして、価格差を埋めよとする動きが頻繁に起こります。

その特性を利用したトレードが窓埋め手法『ギャップトレード』です。

窓とは?【ギャップとは】

窓(ギャップ)とは、一本前足の終値と最新足の始値の間に価格差が生じ価格に空間ができた場所のことを指します。

窓【ギャップ】の分類

ギャップの分類は主に4つあります。

①コモン・ギャップ「Common Gap」

流動性の低い通貨に良く出る、特に意味のないギャップです。

トレンドがレンジ相場のときに出やすいです。

②ブレイクアウェイ・ギャップ「Breakaway Gap」

レンジ相場だったものがトレンド相場に移行する際に発生するギャップです。

この際に出来高を伴って窓を空けることが多いです。

このギャップはトレンドの起点となる為とても重要なギャップとなります。

③ランアウェイ・ギャップ「Runawy Gap」

強力なトレンド相場中に発生するギャップです。

④イグゾースション・ギャップ「Exhaustion Gap」

トレンドの終局面によく出るギャップです。

窓埋め手法【ギャップトレード】検証

トレードルール

通貨ペア:【USD/JPY】【EUR/USD】【GBP/USD】【XAU/USD】

検証期間:2015/01/01~2019/12/31

エントリー条件【Long】

  1. 現在の足の始値と1本前の終値の間に20pips以上の開きがある
  2. OutSideかInSideか判定をする
    • 『InSide』始値が前回セッションの安値より大きい
    • 『OutSide』始値が前回セッションの安値より小さい

上記の場合ロングエントリーを行う

イグジット条件

利確
  • 『Inside』エントリーした足の一本前の終値
  • 『OutSide』エントリーした前セッションの安値
損切り
  • 損切りはしない
  • ポジションを保有した日と現在の日が異なったタイミングで決済

エントリー条件【Short】

  1. 現在の足の始値と1本前の終値の間に20pips以上の開きがある
  2. OutSideかInSideか判定をする
    • 『InSide』始値が前回セッションの高値より小さい
    • 『OutSide』始値が前回セッションの高値より大きい

上記の場合ショートエントリーを行う

イグジット条件

利確
  • 『Inside』エントリーした足の一本前の終値
  • 『OutSide』エントリーした前セッションの高値
損切り
  • 損切りはしない
  • ポジションを保有した日と現在の日が異なったタイミングで決済

通貨ペア:【USD/JPY】

通貨ペア:USD/JPY
取引通貨:JPY
初期証拠金:100,000
期間:2015/01/01~2019/12/31

取引回数:59回
PF:1.71
損益:5375.71
総利益:12992.31  総損失:-7616.60  最大DD:2.52% 相対DD:2.52%
勝率:74.58%

通貨ペア:【EUR/USD】

通貨ペア:EUR/USD
取引通貨:JPY
初期証拠金:100,000
期間:2015/01/01~2019/12/31

取引回数:39回
PF:1.52
損益:3240.99
総利益:9435.20  総損失:-6194.21  最大DD:2.39% 相対DD:2.39%
勝率:64.10%

通貨ペア:【GBP/USD】

通貨ペア:GBP/USD
取引通貨:JPY
初期証拠金:100,000
期間:2015/01/01~2019/12/31

取引回数:70回
PF:0.53
損益:-11321.7
総利益:12683.30  総損失:-23907.98  最大DD:12.00% 相対DD:12.00%
勝率:61.43%

通貨ペア:【XAU/USD】

通貨ペア:XAU/USD
取引通貨:JPY
初期証拠金:100,000
期間:2015/01/01~2019/12/31

取引回数:105回
PF:0.80
損益:-6257.41
総利益:25574.07  総損失:-31831.48  最大DD:13.24% 相対DD:13.24%
勝率:68.57%

窓埋め手法【ギャップトレード】考察

今回、【USD/JPY】【EUR/USD】【GBP/USD】【XAU/USD】と主要4通貨とゴールドに対して検証を行いました。

【USD/JPY】【EUR/USD】の2通貨ペアは【GBP/USD】【XAU/USD】に比べて動く値幅が小さい通貨ペアとなっています。

取引回数

全ての通貨ペアに共通して言えるのは5年間で39~105回しか取引を行っておらず取引回数が最も少ない【EUR/USD】は一年間で平均7.8回と全く取引しない月も出てきてしまいます。

取引回数を増やすには窓の値幅を低めに設定する必要がありますが、月曜の朝方はスプレットが大きい通貨ペアで100pipsを超える物もあるため利益が下がってしまう可能性が高いです。

プロフィットファクター「PF」

PFは0.53~1.71と通貨ペアによっては現在の取引ルールでも問題ない水準ではありますがPFが小さい通貨ペアになると資金が半分近くまで減少しています。

PFの数値を伸ばすには利益を増やすか損失を減らすしかありません。

利益

現在のトレードルールではTPを指定しているため利益を増やす場合は現在のルールを変更する必要があります。利益を伸ばす為のルールとして以下のような複数パターン考えられます。

  • 現在のTPが前回終値や全セッションの高安値だったりするため、もっと深めに設定する
  • TPまで金額が達したら半分決済をして利益を追う

損失

現在のトレードルールでは損切ポイントを設定しておらず、日付が変わったら決済するため窓が開いた方向にトレンドが続いてしまうとゴールドのように300pipsと損失が膨らんでしまう恐れがあります。損失を限定的にするためには損切を設定する必要があります。損切の設定方法としては以下のようなパターンが考えられます。

  • 損切りを行う為の値幅を50pips逆行したら損切をするなど設定しておき金額が到達したら損切を行う
  • 前回の価格が意識されていゾーンに損切りを設定する
  • MAなどを使いトレードストップの設定を行う
  • 最大損失額を決めておきその金額に到達したら損切を行う

最大DD

最大ドローダウンは2.39~13.24と動きやすい通貨の方が大きくなっています。

値動きが少ない通貨ペアの最大ドローダウンは問題ないと思いますが、値動きが大きい通貨ペアは少し値が多き過ぎるため、先の損失の項目で述べたやり方等を使えばドローダウンは減らせると考えています。

勝率

窓埋め手法での勝率は61.43~74.58%と勝率だけをみると手法的には問題ないと思っています。

しかし、インターネットで検索をすると窓埋めの確立90%とという記事を見かけました。

今回の手法は日付が変わったら決済をする方式を取っていたので、持ち続ければ窓は埋まっていたかもしれません。しかし、現実問題いつ埋まるかわからない通貨を持ち続けるのは非現実的です。

また、窓の定義を20pips以上としていたので広すぎて埋まらなかった可能性も考えられ、価格幅を狭くすれば勝率は上がる可能性もあるかと思います。こちらは要検討ですね!

考察

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